「眼瞼下垂手術と二重手術の違いを詳しく知りたい」という方も多いのではないでしょうか。眼瞼下垂手術は、まぶたを持ち上げる筋肉にトラブルが生じ、上まぶたが落ちてくることで視野が狭くなる症状に対して行われます。一方、二重手術は美容整形の一環で、理想の二重ラインをつくり目を大きく綺麗に見せたいときに行う治療です。ぞれぞれの手術は、目的や理想とする仕上がりにより異なります。
そこで、今回の記事では、以下について解説します。
- 眼瞼下垂手術と二重手術の特徴の違い
- 眼瞼下垂手術と二重手術の料金の違い
- 眼瞼下垂手術と二重手術のダウンタイム期間の違い
- 眼瞼下垂手術と二重手術の症例
また、両方の手術を同時に受けることができるかなど、よくある疑問についてもお答えしますので、どちらが自分に適しているかを比較していきましょう。
切らない眼瞼下垂手術について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「切らない眼瞼下垂」
1、眼瞼下垂手術と二重手術の特徴の違い
眼瞼下垂手術と二重手術の特徴には大きな違いがあります。
眼瞼下垂は、まぶたが正常な位置よりも下に垂れ下がっている状態です。
基本的には年齢とともに進行する自然な症状で、まぶたの筋肉や組織の弛緩に関連しています。
眼瞼下垂が進行すると、以下のような症状が現れる場合があります。
●まぶたが重く感じる
●目が疲れやすい
●目の開きが悪くなり、黒目が隠れてしまう
●左右で目の大きさが異なる
●まぶたの二重幅が広がってくる
●二重の線が薄くなり、まぶたの窪みが深くなる
●眉毛とまつ毛の間隔が広がってくる
●額にシワができる
●慢性的な頭痛・肩こり
一方の二重手術は、まぶたに二重の折れ目をつくる美容整形手術の一種です。
まぶたの折れ目がないか、あまり目立たない一重まぶたの状態を、より広がりや奥行きのある二重まぶたにする治療です。
また眼瞼下垂手術は、下垂したまぶたによって引き起こされる症状(視界の狭まり、目の開きづらさ、頭痛・肩こり)をまぶたを引き上げることで改善するための手術です。
それに対し二重手術は、美容的な観点から綺麗な二重にしたい場合に受ける手術です。
以下に、それぞれの主な手術の違いをまとめます。
●眼瞼下垂手術…弛んだ眼瞼挙筋(挙筋腱膜)を前転させて瞼板(※)に引き寄せ固定をし、目の開きを改善しながら同時に二重をつくります。
●二重手術…眼瞼挙筋もしくは瞼板から糸を皮膚側にかけて二重をつくります。一般的には二重埋没法と呼ばれます。
このように、眼瞼下垂手術と二重手術は、目的や手術方法が異なります。
視野を改善するために上まぶたを持ち上げる治療は眼瞼下垂手術、二重のために美容目的で受ける治療は二重手術と捉えても良いでしょう。
※瞼板(けんばん)...まぶたの骨や軟骨、筋肉などで覆われた平らな部分のこと。まぶたの形状や機能に関わっている。
2、眼瞼下垂手術と二重手術の料金の違い
眼瞼下垂手術と二重手術の料金は、大きく異なります。
特に、二重手術の場合は眼瞼下垂手術と違い美容目的であると判断されるため基本的に保険適用がされません。
眼瞼下垂手術の場合の料金の目安は、保険適用の場合やクリニックによって異なりますが、真崎医院の場合は以下です。
【切開法の場合】
手術法 | 片目料金 | 両目料金 |
腱膜固定術(挙筋前転術) | 385,000円 | 660,000円 |
筋膜移植 | 550,000円 | 880,000円 |
【切らない眼瞼下垂の場合】
手術法 | 片目料金 | 両目料金 |
切らない眼瞼下垂(埋没式挙筋短縮術) | 275,000円 | 440,000円 |
眼瞼下垂手術の費用について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「眼瞼下垂手術の費用は?重症度や保険適用の場合の費用について解説」
二重手術の料金の目安も、クリニックによって異なりますが、参考として真崎医院の場合を紹介します。
【二重切開法の場合】
手術内容 | 片目料金 | 両目料金 |
切開法 | 275,000円 | 440,000円 |
【二重埋没法の場合】
方法・部位 | 片目料金 | 両目料金 |
メイクアップ二重術 | 77,000円 | 110,000円 |
埋没(1針固定) | 110,000円 | 165,000円 |
埋没(2針固定) | 165,000円 | 220,000円 |
軽度下垂修正含む(目力UP) | +27,500円~55,000円 | +55,000円~110,000円 |
たるみたくし上げ切らないで瞼のたるみ解消 | +27,500円 | +55,000円 |
料金は施術方法や目指す仕上がり、またクリニックにより異なるため、あくまで目安として考えましょう。
二重手術の場合は、切開法より埋没法の方が安くなることがほとんどです。切開法では、範囲によっても料金が高くなる可能性も考えられます。
3、眼瞼下垂手術と二重手術のダウンタイムの期間の違い
ここでは、眼瞼下垂手術と二重手術のダウンタイムの違いを比較していきましょう。手術のスケジュールを決める際の参考にしてみてください。
眼瞼下垂手術の場合のダウンタイムの目安は、クリニックによって異なりますが、真崎医院の場合は以下です。
切らない眼瞼下垂 | 切開法 |
約1~2週間、腫れのピークは2~3日程度 | 約2~3週間、腫れのピークは1週間程度 |
眼瞼下垂のダウンタイムについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「眼瞼下垂手術後のダウンタイムの症状は?術後の経過から生活まで紹介」
二重手術のダウンタイムの目安も、クリニックによって異なりますが、参考として真崎医院の場合を紹介します。
二重埋没法 | 二重切開法 |
大きな腫れ(麻酔・内出血など)がひいてくるのに約1週間〜2週間組織(むくみ、糸の埋まり)が安定するまでには3ヶ月〜6ヶ月程度 | 大まかな腫れや内出血が引いてくるのは、約2~3週間程度組織が完全に落ち着くまで、2ヶ月~3ヶ月程度 |
基本的に切開法はメスで切開するため、埋没法と比べるとダウンタイムが長めです。
切開すると内出血が生じやすく、抜糸後にも、まぶたに赤みが残る可能性もあります。個人差もありますが、まぶたの傷痕が目立たなくなるまでは2~3ヶ月くらいかかる場合もあるでしょう。
なお、ダウンタイムにも個人差があります。ダウンタイムの期間が気になる方は、カウンセリング時に直接相談しましょう。
4、眼瞼下垂手術と二重手術の症例
ここでは、真崎医院で眼瞼下垂手術と二重手術を受けた患者様が、どのように変化したのかをご紹介いたします。
【眼瞼下垂手術の場合】
【二重手術の場合】
5、眼瞼下垂手術と二重手術は同時にできる?
眼瞼下垂手術と二重手術は、同時に行うことが可能ですが、むやみに同時には行わず、まずは眼瞼下垂手術で開きを改善し、状態が落ち着いた頃に二重幅がどの程度になるかを見て判断することもあります。
眼瞼下垂手術である程度の二重にはなりますが、希望する二重まぶたになるとは言い切れないため、二重手術と併用するまたは必要であれば、後日二重手術を行って、理想の目元に仕上げます。
6、眼瞼下垂手術と二重手術に関するよくあるQ&A
ここでは、眼瞼下垂手術と二重手術に関するよくある疑問にお答えしていきます。
(1)二重手術は眼瞼下垂になりますか?
当院ではそのようなことはありませんが、糸のかけ方によって下垂を引き起こしてしまうことがあります。
二重手術は一重まぶたの状態に糸をかけて、まぶたに二重の折れ目をつくる美容手術です。挙筋法の場合、担当する医師の技術によっては、二重手術によりまぶたが引き上がる効果も期待できます。
(2)眼瞼下垂手術と二重手術は保険適用になりますか?
眼瞼下垂の場合、施術方法(切開法・非切開法)やかかる医療機関(美容クリニック・眼科・大学病院など)によって保険適用の有無が異なります。
特に美容クリニックで手術を受ける場合はその多くが自由診療のため、保険適用外となることがほとんどです。
ただし、個人で加入する医療保険においては給付金支給の対象となることもあるので、事前に保険会社へ確認してみると良いでしょう。
しかし、二重手術は美容目的になるため、保険は適用されません。「目を大きくパッチリとした二重にしたい」など美容のための手術には適用されないため、費用は自己負担になります。まとまった金額が必要になることもあるので、カウンセリング時に相談し、あらかじめ費用も把握しておきましょう。
7、まとめ
眼瞼下垂手術と二重手術は異なる目的と手術方法を持つ美容整形手術です。眼瞼下垂手術は、まぶたの下垂によって引き起こされる症状を改善し、視野や見た目の問題を解決へ導きます。重度の場合は、保険適用されるケースもあります。
一方、二重手術は美容目的でまぶたに二重の折れ目をつける手術です。
料金は施術方法や、かかる医療機関により異なります。ただし、料金が安いからといって安易に判断せず、納得のいくクリニックを探しましょう。
「自分の目の状態はどちらの施術が向いているのか知りたい」という場合は、クリニックで医師に直接相談し、カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。自分に最適な方法で目元を美しくより魅力的にして、印象的な目元をつくっていきましょう。
眼瞼下垂について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。